#BitchVogue JAPAN

For all my bitches...

「声を上げる」ということ

はじめに

 人と人とが完全に分かり合うことはとても難しい。

 急に何? という感じだが、私は8月7日に人権を侵害され、極端な選択が頭によぎるほどどん底まで落ち込んだ。今は周囲の優しい方々や主治医、仕事の忙しさのおかげである程度復活しているが、心にはモヤのような暗い何かがかかったまま、それが晴れるときを待っている。

 8月7日の私に何が起きたかは、下記のモーメントを参照していただきたい。特に性的マイノリティの方は傷つく恐れがあるので、センシティブに設定している。

twitter.com

 悪意あるマシュマロによって若干感情的になっているところもあるが、最初から最初まですべて読めば、私が求めていること・求めていないことをわかっていただけるはずだと思っていた。しかし、パブサしてみると曲解して捉えられていることが多々あり、反省している。VBAを組む私は、機械をきちんと動かすためにはしっかりコードを書かなければ上手くいかないことを理解している。だから、行間を読むことができる人間が相手の文章は、更に気をつけて書くようにしている。それでも伝わらなかったのか、と反省したし、同時に「全員が理解する文章を書こうと思っていること自体傲慢だったのかもしれない」と思っている。私が意図するところをきちんと説明したかったが、ツイートするには文字数が足りず、かといってツイートを何個も連投するよりは、ブログにした方が記録として良いと思った。私が声を上げた意図は、3つある。

 

私が声を上げた意図

①「ロマンスコメディが男と男だからおかしい」は差別

  • 「男と男だからおかしい」という発言はさまざまな愛の形を排除する発言であり擁護しようのない差別だ。アンチが悪意を持って切り取っていることも、該当のメンバーに「自分とメンバーを恋愛関係に見られたくない」という意図があったであろうことも理解している。この意図と発言は地続きであるが、ひとつの問題として捉えることは危険であり、ふたつに分けて考える必要がある。

A:「男と男だからおかしい」という発言は差別である

B:アイドルのセクシュアリティを決めつけ、押し付けることは暴力である

 まず、私は該当のメンバーに対してセクシュアリティの決めつけ・押しつけをしてはいない。私が声を上げたのはAの問題についてである。セクシュアリティというものは流動的であり、パーソナルなものであり、それは誰にも脅かされてはならない部分だ。該当のメンバーと他のメンバーを恋愛関係にした創作物を、鍵を掛けずにSNS上に投稿して本人の目に触れてしまうことは、あってはならない。基本中の基本だ。

 しかし、どんな意図があったとしても「男と男だからおかしい」という発言はしてはいけなかった。何故なら、差別によって今この瞬間も殺されている人がいる。実際に、私も死がよぎった。命に関わる問題について「大袈裟」ということなどない。

 

②ファンを限定化したコンセプト

  • メンバーが「王子」でファンが「姫」でデートに誘うという配信コンセプトは、「姫」以外のファン(姫だと認識していない、姫だと思いたくない、姫と呼ばれたくない、姫ではない)を丸ごと排除している。デビュー2周年の生配信は全員でお祝いするものではなく、招かれた「姫」だけのものになってしまった。これは今ですら老若男女問わず愛されているグループが、今後更にグローバルグループとして活躍することを考えると、正直「最悪」のコンセプトだった。私は「私はお呼びじゃなかったんだ」と疎外感を覚え、この先のライブでも「姫」が公式に使われ続けるのであれば、私は「招かれざる客」であると感じた。デビュー2周年おめでとうという気持ちで配信を観はじめ、自分は「対象外」であり、更にあらゆる「愛の形」を否定されてしまい、とても傷ついた。そして、死がよぎった。

 

③グループの活動方針に反している

  • これがまったく思い入れのないグループであれば「はいはいホモフォビアさんたちさようなら~!」で終わる話だが、該当のグループには「MY TREASURE」という曲がある。全人類を「You're the only one TREASURE」と肯定し、コロナ禍の後の再生した世界を歌った、2021年頭に光を差した曲だ。実際に、私は2021年はこの曲でたくさん救われたし、当ブログの年間ランキングでも1位に選出した。そしてこのグループは「誰もがたった1つの、輝く宝石のような存在である」という想いで活動を行っている。それを踏まえると「男と男だからおかしい」という発言、ファンを「姫」に限定するコンセプトは活動方針に反しており、寧ろ自分たちの発言やコンセプトによって自分たちのキャリアさえも汚してしまっている。私はこれが一番悲しかった。せっかく人々を肯定してくれたグループが、今回の件によって「ホモフォビア」というレッテルを貼られるのは最悪だ。外野やアンチにもエサを与えてしまうことになる。そんなことは御免だ。

 

私が求めていること

 以上のことから、私はTwitter上で声を上げ、YGにメールを送った。先日Vtuberが母親ヅラが嫌で活動を休止し、パブサしたところ私が声を上げたことについても母親ヅラだという批判を目にしたが、人権侵害やファンの透明化について声を上げることは、母親ヅラでもなんでもなく、当たり前のことだ。そして、YGは「差別的な表現があった」と認め、「誠心誠意取り組んでいく」旨の謝罪のメールを個人的に送ってきた。しかし、個人的に送って終了という簡単な話ではない。私が傷ついているということは、他にも声を上げていない・可視化されていないだけで、傷ついている人がいるということ。「差別的な表現があった」と認めるのであれば、それによって傷ついたファンすべてに謝罪する責務がある。また、配信のリプレイをアップロードする際に該当の部分を削除したということは、最初から"問題になる"とわかっていたはずだ。それに対して説明もないというのは、あまりにも不誠実極まりない。YGは早急に声明を発表し、メンバーを矢面に立たせることはせず、メンバーの価値観のアップデート及びメンタルケアに励むことを誓ってください。

 勘違いして欲しくないのは、私はメンバーからの謝罪など求めていない。悪気がないことはわかっているし(それでも差別は差別)、「姫」呼びも愛情を込めて呼んでいることだってわかっている。しかしそれはダメなんだという意識を持たせること、それで傷を追ったファンへのフォローをすること。YGがそこを怠ることを私は許さない。

 関連企業は「(緊急会議を開いたうえで)非常に残念である」「当然の権利について謝罪があって安心した」と反応を示しており、8/20~21に開催されたサマーソニックにおいても、LGBTQIA+の権利についてRina SawayamaやSIRUPから言及がなされた。YGがどういう方針で経営しているかはわかりかねるが、ファンダム型グローバルアイドルを売り出していくにはあまりに粗末な対応ではないだろうか。誰ひとり置き去りにはされない社会というのは、おやすみ中のメンバーに対する対応のこともそう。どういう契約かはわかりかねるが、名前すら出せず存在自体を抹消するようなやり方はそれでいいのだろうか。

 

おわりに:全肯定は"いいこと"なのか

 また、ファンがメンバーを擁護する際に、ホモフォビアな発言が散見される。私が声を上げたことについて好き勝手に言っているのだから、こちらもこのブログでツイートを引用してやろうかとも思ったが、私がすべきことはヘイトを生むことではない。しかし確実に許せないツイートがあるため、それだけは引用する。性的マイノリティの方にはとてもきつい内容のため、避けたい方はスクロールを推奨する。

 

 

 ごめんなさい、これを見た際に外野はファンダムのことをどう思いますか? 私なら「ホモフォビアだな」とジャッジします。良識ある人間から見ると、差別用語を使用するファンダム、そしてそんなファンに支えられているグループに映る可能性もあります。事実を曲解して私のことを影でチクチク言うのは別にいいですよ、縁のない方だな~と思って終わりです。しかし、あからさまな差別用語でグループを擁護するのってあまりにもキツくないですか? こういうことの抑止として公式が動くことを要求するのって「身勝手」「自分のことしか考えていない」「大袈裟」と言われることですか? よく考えてみてほしいです。あなたたちの擁護が、応援しているグループの首を絞めている可能性はないでしょうか? 世の中には「いつまでも同じことをグチグチ」言わないと解決しない問題が山ほどあります。もちろん私だって間違いをよく犯しますし、自分をできた人間とはまったく思っていません。なので、メンバーを責める気にはならないと書きました。だったらせめて死ぬまで成長し続けるのが「生きる」ということではないでしょうか。今回の件で、私はそう感じました。

 

 以上、その記録でした。最後まで読んでくださってありがとうございました。

 

その後について

 下記記事をご参照ください。

bitchvoguejp.hatenablog.com

 

 

 2022/08/23

訂正履歴

一部「レイシスト」という表現を用いておりましたが、友人より「レイシストは人種差別なのでホモフォビアが適当である」とご指摘いただき、該当の部分を「ホモフォビア」に訂正致しました。謹んでお詫び申し上げます。(2022/08/23 7:57)